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最高齢の被告人(記録更新☆)

昼過ぎに裁判所へ行って村上さんの裁判を傍聴しましたが、
気分が悪くなったのでキリのいい所で法廷を出て9階の広報へ行きました。


一週間分の予定をチェックしたり、判決を聞き逃してしまった時、

追いかけてる裁判の次回がいつか聞きたい時に大変お世話になっています。


週に1,2度は訪れる所ですが、

職員の方々はいつも笑顔でとても優しく応対してくれます。


この日は訪れたおじぃさんが怒鳴り込んできてとても大変そうでした。
散々職員の方にわめき散らして「これは高齢者に対するイジメである!!」
と捨て台詞を残してやっと立ち去りました。


高齢化が進み、世の中こんな老人ばっかりになるのかと思うと
とても憂鬱になりました。


4階に降りて詐欺を傍聴しました。
灰色の腰ひもに縛られてヨロヨロと被告人が入ってきました。
深緑色のジャケットと灰色のパンツを合わせていました。
かなりの老人です!


足元がフラフラしているので証言台のイスに座ってスタートしました。


大丈夫かなぁ…(´・ω・`)



「名前は?」
「佐木菊之助」


「生年月日は?」
「昭和4年3月…」



(;゚ Д゚)昭和4年!!


今まで私が傍聴してきた中での最年長は昭和9年だったので
一気に5年も記録更新しました。
昭和4年って事は…77歳!?スゲー☆


本籍は鹿児島県で住所不定の無職です。

豊島区の寿司屋で生ビール他5点、5324円をお金を払う意志がないのに食べたという事でした。


どんな詐欺をしたのかと思ったら無銭飲食かぁ…(´・д・`)


「詐欺」という言葉だけ聞くと計画的に大金を騙し取ったとか、
結婚詐欺とか知能犯的な香りがするんですが…
実際に傍聴に行くと、無銭飲食率高いです。


当時の所持金はなんと3円!
一体どんな人生だったのでしょうか…


菊之助は福島県で生まれ、軍隊に入隊し、上海で終戦を迎えます。



…軍隊!!終戦!!( ゚Д゚)ヒョエー


元軍人の被告人を傍聴するのも初めてです!
菊之助は軍人さんだったんだー(感動)


その後は、マッサージや整体の仕事を転々としていました。
離婚歴は2回で、詐欺罪の前科があります(しかも常習)

菊之助は前刑により老人ホームに入りますが、
若い職員と口論になって飛び出し、千葉駅付近のカプセルホテルに滞在します。



そしてお金が無くなり、池袋でホームレス。

刑務所を出てからの転落が早いです…(・ω・)


ボランティアなどから食べ物を与えられたりしていましたが、
どーしても寿司が食べたくなり、所持金3円で寿司屋へ行きました。


一か八かの大勝負です!(←熊谷徳久風に)


所持金3円のくせに、生ビール、刺し盛り、カツ丼セット、マグロのユッケなどじゃんじゃん注文します。
(あれ…寿司は?)



どうせ捕まるのなら…とでも思ったのでしょうか。
男気のある注文です!


てか、法廷に入ってくる時はあんなに足元フラフラだったけど、
店では77歳とは思えぬすごい食欲だったんだなぁ…www


店員の供述。
「来るなり、生ビール、カツ丼セット、マグロのユッケなどを注文していた。「金がないのか?」と聞くと「全部なくなった。床屋に行ったら全部なくなった」と言った。「初めからなかったんじゃないの?」などと聞いたが「すみません」などと言ったり反省の意志は全くなかった」


菊之助、どうやら会計時には開き直ってたみたいです。


(しつこいけど)入ってくる時は足元フラフラで
そういう風に見えなかったけどなぁ…


前科は昭和32年(古っ!!)の詐欺(会津若松支部・懲役1年執行猶予3年)を皮切りに、
平成16年4月の詐欺(福島地裁・懲役2年)まで20数件の詐欺を繰り返してきました。


常に出所後まもない犯行です。


弁護士が菊之助に質問します。
「2日何も食べていなかったから腹が減ってやったと供述してますが、その通りですか?」
「はい」


菊之助は力ない声で答えます。


「福島の老人ホームにいたんですね?」
「はい」


「老人ホームを出た理由は何ですか?」
「若い職員と口論になりました」


「我慢できなかったの?」
「んーその精神…ボソボソボソ(声が小さくて聞こえない…)」


「酒5合くらい飲むとなってますが、いつもこれくらい飲んでるんですか?」
「若いとき…飲みましたけど……今はそんなに飲んでないです…」


「出所後は老人ホームに頼りたい?」
「はい」


そんな簡単に老人ホームって入れるの…?
お金があってもすぐには入れないものだと思ってました。


「お酒も慎む?」
「はい」


「更正する気ありますか?」
「はい」


全体的にやる気のないトーンで答えていました。
「はい」しか言ってないのに…


それにしても「更正する気はありますか?」って
菊之助は今まで何十回この質問されたんだろう…
もはや言葉に「更正したい!」という気持ちがこもっていませんでした。



検察官の質問にも無反応に近い反応でした。


「更正すると言ってますが、今まで何回やったか覚えてますか?」
「…覚えていません」


「ほとんど無銭乗車とか、無銭飲食やってますけど、お金払いたくないんですか?」
「………(長い沈黙)」


「あと、今回の被害店に謝罪に行きましたか?」
「……(長い沈黙)」



「以上です!」
若い検察官は菊之助の無反応さに耐えきれない様子でした。



さて、水野裁判官(初めまして)の質問です。
優しい声で菊之助に話しかけます。


「マッサージの仕事はできるんですか?」
「手伝いだけ…」


「お金を稼いだ時期はあったんですか?」
「いえ、お金はもらっていません」


優しさもダメでした!
水野さんの声…優しくて素敵なのに77歳の菊之助には届かないかぁ…無念。



検察官は「被告人は半世紀に渡り、詐欺を繰り返してきました!」
と、すごい表現で懲役3年を求刑しました。


対する弁護士は「腹が空いて、し・か・た・な・く!犯行をしてしまったので情状の余地があると思います!(←ねーよw)」と、負けてません。



肝心の菊之助は、そんな2人を全く気にしていない様子で
「まっやった事は事実ですから償います」
と、サラッと言いました。


反省は全く感じられませんでした(´・ω・`)  


77歳の菊之助の反省、更生を導く裁判はできなかったっぽいです。
人生を変えられるパワーの持ち主はこの法廷にはいなかったようです…


面白そうな裁判が他になかったので、
銀座へ行って仕事の時間まで映画を観る事にしました。


「父親たちの星条旗」です。

指定席だったのですが、両隣は明らかに戦争を経験してる老夫婦でした…
老夫婦達は始まってすぐに泣き始めました…(・ω・;)
まだ誰も死んでないんですが…(汗)


映画に集中できません…


しかも、私は首や足首を撃たれるシーンがとても苦手なので
ずっと気分が悪くなっていました…(´・ω・)


小さい頃から足を撃たれる夢をよく見るし、
首、足首、手首はつかまれるだけでアウトなので
前世はそんな死に方でもしたのでしょうか…(´Д`;)


映画の中にインディアンが沢山出てくるシーンがありました。
私はインディアンの顔が大好きなので大興奮でした(*´Д`)ハァハァ
前世はインディアンに深い関わりがある気がします(←何でもそれ)


上映中、上海で終戦を迎えた菊之助を思い出しました。

全体的に暗い映画だったので、気分が沈んだまま銀座を歩き仕事へ行きました。
でも次のやつ(日本版)も観に行くぞ!!(`・ω・)



注:この記事は2009年6月に霞っ子のブログから移動したものです

  登場人物は全て仮名です



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