Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

被告人の職業は農業…!!☆宇都宮地裁

遠い遠い宇都宮地裁に行きました~♪ヽ(・∀・)ノ ワチョーイ♪



裁判員制度用の法廷は、205と206号法廷で新しい建物に入っています。
古い建物にも法廷がいくつかありました。


新しい法廷に行くには、
古い建物にある正面玄関に入り左に曲がって1回外に出てます。

そして新しい建物に入るか2階の連絡通路を通っての移動になります。


「初めての人にはちょっとややこしい」と言われましたが
本当に少しややこしかったです。


宇都宮地裁を外から見た事は何度かあるのですが
初めて裁判所の中に入りました。


海外の裁判所はちょこちょこ行きましたが
近くて遠い日本の裁判所はなかなか行く機会がありません…

北は網走、関東では東京、千葉、横浜…
あとは名古屋、京都、奈良、大阪ぐらいかな…
まだまだ行ってないところだらけです!


ライブハウスだったら全国色々なトコ行ったんだけどねっ☆ヘヘヘ

今年の秋までには広島と島根、鳥取あたりを旅行したいと思っているので
機会があればそれぞれの地裁に足を運びたいと思います(*´ω`)


あ。
仙台と金沢にも行くかもなので(ぶらり一人旅です~)
その時はやっぱり地裁に…(*´Д`)ハァハァ



裁判所に着いた時はちょうど昼休みだったので
「裁判所に食堂ってありますか?」と受付の人に聞いてみると

「あぁ~ないでんすよ~」と笑顔で言われました。



マジで?(;´_ゝ`)  


そういえば電話で問い合わせた時も
「裁判所でご飯食べるところはないんですけど、近くに東武線の駅がありましてお店がいっぱいありますからそちらで…」
と言われてました。


職員さんは外へ買いに行ったり、食べに行ってるようです。
雨の日、雪の日、暑い日、寒い日…不便ですね!ご苦労様です!


奈良地裁でも食堂はないって言われたけど
裁判所ってもう食堂は作らない方向なのでしょうか…?

社員食堂とか好きなのでちょっと寂しいです~


この日は相当体調が悪かったのでご飯どころじゃなく
近くの喫茶店でぐったりして休んでました。


目当ての裁判は逃しましたが、

せっかく来たので宇都宮地裁で傍聴してきました~


最初の裁判は窃盗です。

法廷は203号法廷。
古い法廷の方です。


法廷はレトロ調なイス(木の枠組み、赤茶色の合皮を鋲止め)が使われていました。
短髪で小太り被告人はすでに刑務官に挟まれ証言台の後ろのイスに座っています。
薄い茶色のジャケットを着て紺色のスウェットパンツをはき
足元は茶色いサンダルでした。
サンダルは東京地裁でよく見かけるものです。


傍聴人は2人だけ…
あと被告人の母親と妹が座っていました。


法廷の左側に廊下があって、昭和風のガラス戸から
裁判長が颯爽と歩いてるのが見えました!
廊下がギシギシなり、ガラス戸が歩く振動でガタガタ揺れ大興奮です!


被告人は昭和54年生まれの28歳。
栃木県H郡に住む農家の主でした!


職業・農業…
霞ヶ関の裁判所ではめったに聞けない職業です!レア~
以前、力士に取り押さえられた強制わいせつの男の実家が
千葉県のイチゴ農家だったような…(被告人は調理師ですが)
自分が傍聴した農家系はそれだけです!


裁判官はちょっと訛ってました…(萌)



起訴状は2/19付と4/7付の2つありました。


2/19付起訴状
平成20年2月8日14時半頃、ガラクタ鑑定団平沢店(すみません…ちゃんとメモ出来てないかもです)でバッグ(販売価格9800円)を窃取。

4/9付起訴状
平成20年2月7日11時半頃、水戸市にあるガラクタ鑑定団でゲーム機用チップ2点(販売価格39600円)を窃取。

起訴状の内容を認めました。


被告人は高校卒業後、組立工運転手として働き、犯行時は農業をしていて実家で母親と暮らしていました。
万引き1犯、窃盗2犯の前科があります。


水戸市内にある店舗でゲーム機用チップを窃取。
高額商品が入っていて鍵がかかっているガラス戸を歪ませ、
隙間から針金を入れ商品をひっかけて盗むという手口でした。
(なるほど~と感心してしまいました)


これを23000円で売却しましたが、
パチンコで全て使ってしまい金がなくなったので
再び店に行き物色。


ポーターのバッグを見つけ、売れるし見つかりにくい大きさだったので
針金で同じように窃取して店を出たが警戒していた店員に見つかり捕まりました。



店長の証言です。
「前日万引きされたと水戸店から連絡され、商品番号などでそれが当店で売られている事がわかりました。その後、防犯カメラに映っていた男と似た男が来たので注意してみていたら腹に何か隠しました」


お腹に隠したのかぁ…

思わず被告人のぽっこりしたお腹を見てしまいました。


そういえば名探偵コナンの話で死体を運ぶトリックに
昔デブだった男が久々に再会した友人達に太ったままの姿を装って
お腹の中に殺した女の頭を入れて運んだっていう斬新なものがあったなー

本当に子供向けのマンガなのか…と思いましたよ( ´_ゝ`)  


被告人は警察の取調べで
「カバンには結束帯がついていたので、一旦車に戻ってカッターを持ってきて切ってトートバッグをパーカーの裾から入れて盗み、ポケモンのコインが高値だったので針金でひっかけて盗み、平沢店で売りました」



さすが田舎!
移動距離が凄いな~と思ったら車社会でした~☆


情状証人で母親が来ました。
全身真っ黒の服装でした。
気持ちの表れでしょうか…深読みしすぎ?


裁判官が宣誓を読んでもらうようにお願いすると…



「………は?」


Σ(゚Д゚;) 
耳が遠いようです。


「(めっちゃ大声で)今からねーあなたを承認としてー!」
「(遮って)すみません、耳遠いもんですから…」


「(めっちゃ大声で)聞こえてるー?」
「あー……はい」


嘘をつかないという宣誓を読んで弁護人から質問スタートです。



「お父さん、農業していたんですね?」
「はい」


「畑持ってたのね?」
「はい」


「どのくらい?」
「8反分弱ですね」



8反…どのくらいの広さか全然わかりません!



調べました。
1反991.74 m²だそうです。


「息子さんが拘置所に入ってましたね」
「はい」


「今、田植えの時期ですよね~出来ましたか?」←田舎らしい質問です!ハァハァ
「はいっ!……あっえっと大丈夫です、ダメです」



…?どっち?


「前回裁判のあとで盗みはしないでって言いましたか?」
「はい。それは口がすっぱくなるほど言いました」


「息子さんいないと困りますよねぇ。これからずっと監督できるって言えますか?」
「……グスン はい」



妹もグスンとしてました。


「被害金39600円は書類が間に合わなかったけど、妹さんがちゃんと払う気ありますよね?」
「はい、あります」


妹が払うの…?
疑問に残りました。



検察官の質問です。
「娘さんは近くに住んでるの?」
「はい」


「お母さんは何が原因…」
「え?聞こえない…」


急に耳が遠くなりました。

「(大きい声で)聞こえない?前の裁判が終わってから被告人と喋りました?」
「はい、喋りました」


「被告人は何で万引きをすると思いますか?」
「あーーーーー…それはちょっと…」


「ではぁ~前の裁判の時、何で盗みやったんだって聞かなかったの?」
「忘れてました」



随分のんきです( ´_ゝ`)  



裁判長も質問します。
「息子さんと一緒に住んでいたんですか?」
「はい」


「仕事は息子さん一人?」
「はい。父親の分を…」


「いつ死んだの?」
「畑だけの人です…」


「いやいやいや、死んだの。ご主人」
「去年の暮れです」


「このあと夏になれば息子さんにやってもらうつもりなの?」
「…ハ…ハァ(笑)」←なぜか笑ってました…


「これからは手伝っていくんじゃなくてー自分でやっていけないといけないんだけどーちゃんと言えるかなぁ?」
「ハイッそれは去年の暮れに死んだ時言ったつもりなんですが」



被告人質問になりました。
弁護人→被告人


「県立の工業高校機械科を卒業後、コマツ製作所を怪我で辞めたみたいですが…なに?事故?」
「はい…自分が…」


小さな声でボソボソと答えます。


「重いものは持てないっていう…」
「いえ、腰を打ったので」


「コマツではそういう仕事だから辞めたのね。何でこんな事したの?調書には「小遣い稼ぎ」って書いてあったけど…本当?」
「はい、そうです」


28歳の犯行動機とは思えません…


「お母さんと妹さん、田植えできますか?」←やっぱり農業の質問ははずせません!
「いえ」


「初めてやったならわかるけど、2回も3回おやってると信用失っちゃうからね。お母さんも生活大変なのわかるでしょ?もう二度とやらないね?」
「はい」


弁護人は好きなだけ喋ってという感じで被告人質問を終わらせました。



被告人は若干泣いたまま検察官の質問に答えます。


「何の為に小遣いが欲しかったんですか?」
「…………」


「何の為の小遣い銭?」←小遣い銭って…検察官若いのにwww
「タバコとか遊びとか…」


「生活には困ってなかったって事?」
「………はい…グスン」


「何で小遣い稼ぎで万引きなんですか?」
「仕事もなくて…」


「ま~その時期(逮捕時の冬)は仕事ないんですよね~」と検察官。



農業事情を考えての発言ですw


「アルバイトすればいいんじゃないの?」
「見つからなくて…」



田舎だしね~
と私も心の中で納得。


「調書によると水戸で思ってたより高くなくてプラプラして違う店に行ってプラプラして…もともと万引きしに行ってたんじゃないんですかぁ?」
「いえ、はじめは違います」


「平成14年に初めて裁判受けてますが~これが初めての盗みじゃないですよねっ」
「…はい」


「5月6月にもやってますよねっ」
「…はい」


「そのあと裁判やって執行猶予つきの判決でしたよね」
「はい」


「執行猶予切れてればやっていいんですか?」
「いえ」


「執行猶予切れて何年?」
「2年です」


「(大げさに驚いて)たった2年!?またやったんですよねぇ」
「はい」


「ポケモンのチップ高いのわかってますよねぇ。あとバッグ。これ以上高いのもあったけど隠しやすいから選んだんだよねぇ」

「はい…あととりやすくて…」


「とりやすくはないでしょ!?カッター持ってきてるんですから!!」

「…はぁ」


そういう事じゃないと思うんだけどなぁ…検察官。
ちょっと考えればわかると思うんだけど。


「(少しためて)手馴れてますよねぇ」
「………」


「ホントにこれだけなんですかぁ?」
「いえ、検察の取調べで他にもやってると言いました」


張り切って更に罪を暴こうとしましたが
すでに他の犯行も認めていたようですw



検察官ダサー☆


「うん…どのくらい?」←勢いがなくなったw
「7,8件…」


「(再び偉そうに)じゃー盗み癖抜けてないんじゃないですか!?」
「………」


「田植えどころじゃないんじゃないですか!?」←やっぱり田植えw
「………はい」


「どうするんですか?」
「手に職をつけて…」


「あなた今、手に仕事ないの?」
「オヤジが入院して仕事辞めてるので…今は田植えです」


「私が聞いてるのはこれからどうするんですかって事!」←え?そうなの?w
「…ですから手に職をつけて…」


「(遮って)それは監督がいらないって事ですか!」←え?なぜそうなる…w
「それは言ってないです。どのように監督するかオレがいう事なんですか…?」




「(遮って)私が質問してるんです!」


…(゚Д゚)ハァ?

終わりの見えない戦いでした…


下里敬明裁判官(今さらフルネーム)の質問です。
「手に職をつけてって言ってるけど、これは農業の事なの?」
「ま、オヤジは兼業農家だったので同じように昼は働いて夜は帰ってきて農業をしようと」


「それで8反もあるの?(驚)やってけるの?」
「まーほとんどオヤジ一人でやってたもんなんで3人で協力して…」


「仕事辞めたのは平成何年?」
「6年前くらい…」


「それはコマツ?」
「はい」


「それからアルバイトはずっとしてなかったの?」
「してました」


「平成14年の時は何してたの?」
「何もしていませんでした」


「あー…じゃあ要するに。ブラブラしてる時にやってたのね」
「まー家にかえってなかった時は」


「農業の知識はあるの?」
「田植え、稲刈りは…はい」


「さっき体悪いって言ってたけど、出来るの?」
「はい。今は」


「執行猶予中はどうしてたの?働いてないの?」
「いえ、働いてました」


「何してたの?」
「親戚のステーキ屋とか…」


「それだけ?」
「いえ、工場で勤務です」


「じゃあずっとやってたの?」
「いえ。執行猶予の最初の方はステーキ屋で、そのあと工場の仕事を見つけました」


意外とちゃんとしてる被告人でした。


「仕事見つけるアテはあるの?」
「今のとこありません」


「食べるのには困らないのね」
「はい」


「じゃー何の金が欲しかったの?」
「友達と遊んだりパチンコとか…」


「これからもやってくつもりなの?」
「いえ、パチンコはもう…」


「やっぱ一番お金を使うのはパチコなの?」
「はい」


「もう執行猶予が過ぎたからやってもいいと思ったわけ?」
「…いえ」


「執行猶予中はやったら大変ってわかってたの?」
「はい」


「切れたらやってもいいと思ってたわけ?」←同じ質問ばっかり…
「いえ」


「それなら何で?」
「………」


「わからないか、よく」
「………」


「答えられないかね」
「まー仕事もしないでプラプラして…ま、楽にと…」


「だから執行猶予切れたからってまたやったら困るよ?いーい?反省してる?」
「はい」



求刑は懲役1年6月。


弁護人は最終弁論で
父親が平成19年12月9日にすい臓がんで亡くなった事と
小遣いは母親が管理していたのでお金欲しさに窃盗してしまったと言いました。
働いてなかったとはいえ、母親に小遣いを管理される28歳の男…



てか、28歳で小遣いって…!



最後の言葉。
「万引きしたお店や母や妹にも迷惑をかけ私利私欲の為にしてしまった事を反省しております!」




搾り出すように言った最後の言葉を裁判官は「ふーん」で流してました…!ジーザス!!


10分押しで裁判は終了。



「人間関係が大変だから絶対に農家に嫁に行くな」
と昔から口をすっぱくして言う母の姿を思い出しました。


ちなみに、農家とか全く縁がないんですケド( ´_ゝ`)  


母のよくわからない偏見は天下一品です。


注:この記事は2009年6月に霞っ子のブログから移動したものです





スポンサーサイト

刑務所に入りたくて万引きした病弱な男

昨日、大きい本棚を買いました。
これで思う存分、本を買えます♪


外国を旅して集めてきた絵本も飾れます(・∀・)ウヘヘ


一言も読めないけど、チェコとブルガリの絵本が一番好きです。
文字の配列が最高です☆

来年になったらロシアに行くので、またいい絵本を探してこようと思います。
来年は時間をかけて中米と南米もひと回りするつもりです。
ただ、中米と南米はスペイン語とポルトガル語しかないから
文字好きの私としてはテンション下がるなぁ…

まだ本棚には沢山スペースがあるので埋まるのが楽しみです♪



すみません、傍聴記を書きます。
早起きをして常習累窃盗を傍聴しました。


入ると裁判官、検察官、弁護士、事務官の全員がマスクをしていました。
「ん?結核かな?」と思いながら私もマスクをもらい装着。

今までにない強力なゴムに分厚いマスクです。
被告人はそんなに重病なのでしょうか…
あまりのマスクの頑丈さに不安になってきました…


でも傍聴人が私の他にもう1人しかいないから
出て行くわけにはいかないし…


しかも外の開廷表は裁判官が柴田さんになってたけど、
あの裁判官は菊地さんなんだけど…(・∀・)
(裁判が終わった後、事務官に確認したらやっぱり菊地さんでした)

真っ白な肌でガリガリの被告人が入ってきました。

黒っぽい微妙な色の上下スウェットを着ています。
目が虚ろで今にも死にそうな被告人ですが、
結構ハキハキ喋ってて健康そうな声でした。


昭和46年生まれの住所不定、無職。

高校中退後、トラックの運転手になり、現在無職だそうです。


結婚はしていなくて、前科5犯、前歴8回です。
体が弱くたって前科はハンパないです☆


今年の10/18に出所した被告人はサウナで宿泊し、
10/26に荷物がほとんど入っていないリュックを背負って
21時半頃、御徒町にある吉池というスーパー(地下1階)へ行きました。
そして左チャックを開けて、かごに商品を入れつつリュックにも入れて万引きをしていました。



かごに入れた商品だけを会計。
1階に上がりますが、警備員につけられている事に気がつき、また地下へ戻りました。
そして商品を投げ捨てながら逃走をはかりました。


体が弱いのに、結構暴れてますね(ノ∀`)

万引きした額は1690円でした(微妙~!)


常習累窃盗という事ですが最近の窃盗は…

☆H11.11.15 窃盗 懲役1年
☆H13.11.4 常習累窃盗 懲役2年6月
☆H16.2.16 常習累窃盗 懲役2年


かなり密に刑務所に入ってます。


早速、被告人質問です。
まずは弁護士から。

「吉池に入ったのは10/26の21時頃ですが、記憶ありますか?」
「ハイ」


「カプセルホテルから直接行ったんですか?」
「ハイ」


「どうして吉池にしたんですか?」
「えーっと食料品を買うという気持ちもありましたし~その前にも色々ありまして~えーっとまぁ、万引とかして捕まれば楽になれるかなーと思って万引しようとも思いました」


「調書には「食べ物を食べたくて」となってますけど?」
「捕まって楽になろうという気持ちが強かったです。警察には何度も何度も理由を聞かれましたが、「捕まって楽になりたかった」と何度も何度も言っても「じゃーなんで逃げたんだ」と言われて「食べ物を盗んだのは食べたくて」と書かれました。元々体調が悪いのに、全く休ませてもらえなかったので、ストレスと疲れでもう認めてしまいました」


「どんな病気?」
「摂食障害…食べられるけど、すぐ吐いてしまいます」


Σ(゚Д゚;)
摂食障害の被告人にマスクをする必要ってあるの…?


「出所した時はいくら持ってましたか?」
「3万3千円弱です」


「カプセルホテルは1泊いくらですか」
「3200円です」


「何で捕まりたかったんですか?」
「体の具合もどんどん悪くなってきましたし、このまま生活してもお金がなくなってくし、一度求人で探したんですけど………体が弱くてダメでーくじけて…フフフ。保護を求めに福祉事務所や保護観察所へ行ってみましたが、たらい回しにされたあげく、病気持ってる人は施設に入れませんと言われたのでヤケになったのもありました」


刑務所では栄養が入った液状のものと点滴と、精神安定剤や睡眠薬などのクスリも毎日支給されていました。
なので刑務所に入ったらまた治療が受けられると思ったみたいです。


こういう事を考えて法を犯す人に税金が…
なんかバカらしくなってきました。



でも、現実的には出所したばかりの人や、病気を持っている人は
本人が望んでもすぐ社会復帰できないんだもんなぁ…
そういう人に支えてくれる家族なり友人がいないのは
また更に更生の道を遠くしてる気がします。


「盗った事は悪いと反省してるのね?」
「ハイ」


「前科5犯だけどね、今後はどうするつもりですか」
「事情がどうあれ、盗んだ事は間違いないし、吉池の方に迷惑をかけてしまった事は申し訳ないです。今後どうするかですが…捕まったあと兄さんに連絡したんですが、「捕まったあとだからどうしようもできないけど、今度出てきた時は困ったら相談しにこい」と手紙がきたので、出所したら兄を訪ねて仕事を探したいです」


「今まで何度か裁判を受けて反省の弁を述べたと思いますが、今までお兄さんを頼った事は?」
「今まではありません」


「どうしてですか」
「家があるのが田舎なので、迷惑がかかるの
で…」


「お兄さんはあなたの逮捕後に離婚してお一人ですよね?」
「はい」


原因は…関係ないよね?お兄さん。


「今回は結局逃げてしまったけど、初めから兄を頼って恥や見栄を捨てていればこんな事になりませんでした…」
と最後に話していました…



検察官の番です。
「捕まりたかったのに、なぜ商品棚に隠れながら盗んだんですか」
「あのぉ、調書はそうなってるけどぉ~別にそこに置いてただけなのでー別に隠れてたわけじゃないですー」


「レジを通る時、一部だけ商品の代金を払ってるのはなぜ?」
「……(沈黙)まー(笑)とりあえず払っとこかなって思って」


「一部払っていれば捕まらないと思ったのでは?」
「もう警備員に捕まってるって意識があったので、それはないと思います」


「なぜ商品を投げたんですか?」
「いざとなったら怖くなってしまって…パニクッてそうやってしまったんだと思います」

「その商品に警備員が気をとられると思ったのではないんですか?」
「だからーそんなに逃げられる体力ないですから(笑)そう思ってないです」


商品を投げて暴れるのも、体力ないとできないと思いますが ヽ(・∀・ )ノ


「摂食障害はいつからですか」
「もう5~6年くらいですか」


「治療は受けてますか?」
「あのー結局、施設とかでも胃カメラとか飲むんですけど何もない、と。そうなると、心の問題になんです。カウンセリングも受けたんですが原因がわからないので、とりあえず刑務所で死なれたら困ると(笑)栄養を支給してもらえました」


自分の病状の事になるとベラベラとまぁ…饒舌です。
声そのものは健康そうだし…
都合が悪くなると、病気のせいになってる印象を受けました。


「刑務所では治療は?」
「精神科に行きましたが、原因がわからなかったです」


「自分で原因はわからないんですか?」
「……わかりません」



裁判官から質問です。
「5年前からよくなってるの?悪くなってるの?」
「まー吐くのは今も続いてるんです。刑務所でも液体でしたら少しずつなら問題ないです。植物人間に使う液体を飲んでいます。今は42~43kgしかないです」


確かにすっごいガリガリだけど…
植物人間が点滴するものを毎日飲んでるなんて…


「まー何とかこれで最後にしてね、刑務所と関係ない生活をしてね、うん…」
「はい、自分でもそう思ってます。次はすぐ兄のところに頼って寄り道せず、真っ直ぐ行きたいです」



出所後8日で窃盗をした被告人は、懲役3年6月を求刑されました。


弁護士が最後の最後に、

被告人の悲惨な生い立ちを話し出しました。
「父には愛情をかけてもらえず、被告人が16歳の頃、母親が自殺。この世にいない母を兄とずっと探すという事も…」



これも関係あるんじゃないの?摂食障害に…


これが心の闇になってるのでは…?



被告人最後の言葉です。
「まず体を治す事が先決ですので、出所後は兄を頼って体を治し、今後二度とこういう事をしないように、考えていきたいです」



いきなり福祉施設に入ろうとしないで、
お兄さんを頼って自分でなんとかしていこうとする姿勢はいいと思いました。


注:この記事は2009年6月に霞っ子のブログから移動したものです



最高齢の被告人(記録更新☆)

昼過ぎに裁判所へ行って村上さんの裁判を傍聴しましたが、
気分が悪くなったのでキリのいい所で法廷を出て9階の広報へ行きました。


一週間分の予定をチェックしたり、判決を聞き逃してしまった時、

追いかけてる裁判の次回がいつか聞きたい時に大変お世話になっています。


週に1,2度は訪れる所ですが、

職員の方々はいつも笑顔でとても優しく応対してくれます。


この日は訪れたおじぃさんが怒鳴り込んできてとても大変そうでした。
散々職員の方にわめき散らして「これは高齢者に対するイジメである!!」
と捨て台詞を残してやっと立ち去りました。


高齢化が進み、世の中こんな老人ばっかりになるのかと思うと
とても憂鬱になりました。


4階に降りて詐欺を傍聴しました。
灰色の腰ひもに縛られてヨロヨロと被告人が入ってきました。
深緑色のジャケットと灰色のパンツを合わせていました。
かなりの老人です!


足元がフラフラしているので証言台のイスに座ってスタートしました。


大丈夫かなぁ…(´・ω・`)



「名前は?」
「佐木菊之助」


「生年月日は?」
「昭和4年3月…」



(;゚ Д゚)昭和4年!!


今まで私が傍聴してきた中での最年長は昭和9年だったので
一気に5年も記録更新しました。
昭和4年って事は…77歳!?スゲー☆


本籍は鹿児島県で住所不定の無職です。

豊島区の寿司屋で生ビール他5点、5324円をお金を払う意志がないのに食べたという事でした。


どんな詐欺をしたのかと思ったら無銭飲食かぁ…(´・д・`)


「詐欺」という言葉だけ聞くと計画的に大金を騙し取ったとか、
結婚詐欺とか知能犯的な香りがするんですが…
実際に傍聴に行くと、無銭飲食率高いです。


当時の所持金はなんと3円!
一体どんな人生だったのでしょうか…


菊之助は福島県で生まれ、軍隊に入隊し、上海で終戦を迎えます。



…軍隊!!終戦!!( ゚Д゚)ヒョエー


元軍人の被告人を傍聴するのも初めてです!
菊之助は軍人さんだったんだー(感動)


その後は、マッサージや整体の仕事を転々としていました。
離婚歴は2回で、詐欺罪の前科があります(しかも常習)

菊之助は前刑により老人ホームに入りますが、
若い職員と口論になって飛び出し、千葉駅付近のカプセルホテルに滞在します。



そしてお金が無くなり、池袋でホームレス。

刑務所を出てからの転落が早いです…(・ω・)


ボランティアなどから食べ物を与えられたりしていましたが、
どーしても寿司が食べたくなり、所持金3円で寿司屋へ行きました。


一か八かの大勝負です!(←熊谷徳久風に)


所持金3円のくせに、生ビール、刺し盛り、カツ丼セット、マグロのユッケなどじゃんじゃん注文します。
(あれ…寿司は?)



どうせ捕まるのなら…とでも思ったのでしょうか。
男気のある注文です!


てか、法廷に入ってくる時はあんなに足元フラフラだったけど、
店では77歳とは思えぬすごい食欲だったんだなぁ…www


店員の供述。
「来るなり、生ビール、カツ丼セット、マグロのユッケなどを注文していた。「金がないのか?」と聞くと「全部なくなった。床屋に行ったら全部なくなった」と言った。「初めからなかったんじゃないの?」などと聞いたが「すみません」などと言ったり反省の意志は全くなかった」


菊之助、どうやら会計時には開き直ってたみたいです。


(しつこいけど)入ってくる時は足元フラフラで
そういう風に見えなかったけどなぁ…


前科は昭和32年(古っ!!)の詐欺(会津若松支部・懲役1年執行猶予3年)を皮切りに、
平成16年4月の詐欺(福島地裁・懲役2年)まで20数件の詐欺を繰り返してきました。


常に出所後まもない犯行です。


弁護士が菊之助に質問します。
「2日何も食べていなかったから腹が減ってやったと供述してますが、その通りですか?」
「はい」


菊之助は力ない声で答えます。


「福島の老人ホームにいたんですね?」
「はい」


「老人ホームを出た理由は何ですか?」
「若い職員と口論になりました」


「我慢できなかったの?」
「んーその精神…ボソボソボソ(声が小さくて聞こえない…)」


「酒5合くらい飲むとなってますが、いつもこれくらい飲んでるんですか?」
「若いとき…飲みましたけど……今はそんなに飲んでないです…」


「出所後は老人ホームに頼りたい?」
「はい」


そんな簡単に老人ホームって入れるの…?
お金があってもすぐには入れないものだと思ってました。


「お酒も慎む?」
「はい」


「更正する気ありますか?」
「はい」


全体的にやる気のないトーンで答えていました。
「はい」しか言ってないのに…


それにしても「更正する気はありますか?」って
菊之助は今まで何十回この質問されたんだろう…
もはや言葉に「更正したい!」という気持ちがこもっていませんでした。



検察官の質問にも無反応に近い反応でした。


「更正すると言ってますが、今まで何回やったか覚えてますか?」
「…覚えていません」


「ほとんど無銭乗車とか、無銭飲食やってますけど、お金払いたくないんですか?」
「………(長い沈黙)」


「あと、今回の被害店に謝罪に行きましたか?」
「……(長い沈黙)」



「以上です!」
若い検察官は菊之助の無反応さに耐えきれない様子でした。



さて、水野裁判官(初めまして)の質問です。
優しい声で菊之助に話しかけます。


「マッサージの仕事はできるんですか?」
「手伝いだけ…」


「お金を稼いだ時期はあったんですか?」
「いえ、お金はもらっていません」


優しさもダメでした!
水野さんの声…優しくて素敵なのに77歳の菊之助には届かないかぁ…無念。



検察官は「被告人は半世紀に渡り、詐欺を繰り返してきました!」
と、すごい表現で懲役3年を求刑しました。


対する弁護士は「腹が空いて、し・か・た・な・く!犯行をしてしまったので情状の余地があると思います!(←ねーよw)」と、負けてません。



肝心の菊之助は、そんな2人を全く気にしていない様子で
「まっやった事は事実ですから償います」
と、サラッと言いました。


反省は全く感じられませんでした(´・ω・`)  


77歳の菊之助の反省、更生を導く裁判はできなかったっぽいです。
人生を変えられるパワーの持ち主はこの法廷にはいなかったようです…


面白そうな裁判が他になかったので、
銀座へ行って仕事の時間まで映画を観る事にしました。


「父親たちの星条旗」です。

指定席だったのですが、両隣は明らかに戦争を経験してる老夫婦でした…
老夫婦達は始まってすぐに泣き始めました…(・ω・;)
まだ誰も死んでないんですが…(汗)


映画に集中できません…


しかも、私は首や足首を撃たれるシーンがとても苦手なので
ずっと気分が悪くなっていました…(´・ω・)


小さい頃から足を撃たれる夢をよく見るし、
首、足首、手首はつかまれるだけでアウトなので
前世はそんな死に方でもしたのでしょうか…(´Д`;)


映画の中にインディアンが沢山出てくるシーンがありました。
私はインディアンの顔が大好きなので大興奮でした(*´Д`)ハァハァ
前世はインディアンに深い関わりがある気がします(←何でもそれ)


上映中、上海で終戦を迎えた菊之助を思い出しました。

全体的に暗い映画だったので、気分が沈んだまま銀座を歩き仕事へ行きました。
でも次のやつ(日本版)も観に行くぞ!!(`・ω・)



注:この記事は2009年6月に霞っ子のブログから移動したものです

  登場人物は全て仮名です



Appendix

カレンダー

07 ≪│2017/08│≫ 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

最新記事

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。